Monthly News in September 2021

フィンランドの新型コロナ感染状況ですが、9月半ばには一回目接種74%・二回目接種58%となり、政府や保健当局から公共交通機関でのマスク着用義務やソーシャル・ディスタンスの緩和など規制緩和の話が出てくるようになってきました。

デンマークやスウェーデンなど他の北欧諸国が9月中にほぼ全ての規制を撤廃する方針とのことで、フィンランドも規制緩和について多少前のめりになっているようです。ワクチン証明を持つ人は国外旅行も可能となり、国外からの旅行者も増えてきているため、ヘルシンキ空港や港、市街もかつての賑わいが少しずつ戻ってきているようです。

  • スポーツの習い事

コロナ禍による様々な規制には子供の習い事にかかわることも含まれており、特に屋内での習い事は長期間にわたって活動が認められませんでした。フィンランド・オリンピック委員会の調査によると、20000人以上の子供・若者がこのコロナ禍でスポーツの習い事を止めてしまったとされていますが、ここにはサッカーやフットサルといった人気競技のデータが含まれていないため、実際の数字はもっと多いと思われます。

しかし、子供のスポーツの習い事離れはコロナだけが原因でなく、コロナ前から習い事にかかる費用の高額化が問題となっており、これにコロナ禍による規制と経済的苦境が加わって、現在に至っているようです。

このため、政府はこの秋から無料のスポーツ習い事プログラムを拡大させ、学校・家庭をそこに組み込んで、子供たちがスポーツに帰ってくるよう支援する動きを活発にしています。これによって、経営の厳しいスポーツ諸団体を支援しつつ、子供たちが体を動かして健康を維持する機会を提供することが期待されています。

 

  • フィンランド人監督による映画作品の躍進

世界的に有名な映画の祭典の一つであるヴェネツィア映画祭にて、フィンランド人監督・俳優による作品である「タイタニックを見たくなかった盲目の男(The Blind Man Who Did Not Want To See Titanic)」が、観客の投票によって選ばれる最優秀賞であるOrizzonti Extra賞を獲得しました。

深刻な病気のために視力を失い、下半身と左手が動かないために、孤独な車いす生活を強いられる主人公の男性には、遠くに住む、電話でしかまだ知らない恋人がいます。ショッキングなことが起きたその恋人に会いに行くため、様々な見知らぬ人たちの助けを借りながら主人公が旅をする物語です。

監督のテーム・ニッキは、友人である俳優のペトリ・ポイコライネンをこの映画の主役に起用しましたが、ポイコライネン自身、多発性硬化症を患ったことで視力を失って下半身不随となり、俳優を諦めざるを得なかった過去があります。ニッキ監督は彼のためにこのシナリオを用意し、見事成功をおさめました。

フィンランド人監督の映画作品の成功は、今年7月のカンヌ映画祭でもユホ・クオスマネン監督の「Compartment No. 6」という映画がグランプリをとったこともあり、ここのところ目立っています。

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